法律・お役立ち情報

「ストーカー規制法」(正式名称は「ストーカー行為等の規制等に関する法律」です)を取り上げたいと思います。
ストーカー規制法は、過去の痛ましい事件を受けて、2000年5月に、議員立法で成立した法律です。
しかし、法律の施行後も、被害者が殺害されるなどの悲惨な事件は後を絶たず、遺族や支援者らからは、より実行力のある形への法改正を望む声が上がり続けていました。 このような声を受けて、2013年6月26日、改正法が成立し、施行されています。

改正法のポイントは大きく分類すると4つあります。
1)「電子メールを送信する行為」が規制対象に含まれました。
  → これまでは、連続する電話やファックスは規制対象でしたが、メールは対象に入っていませんで
    した。メールまで規制対象が拡大されたことは前進と言えますが、SNSを利用してのメッセー
    ジはまだ、規制対象に含まれていませんので、これは今後の課題と言えます。
2)警告をすることができる警察本部長等が、被害者の住所地だけでなく、「被害者の居所、加害者の
  住所等の所在地又はつきまとい等が行われた地」を管轄する公安委員会に拡大されました。
  → これまでは、「被害者の住所地」が管轄とされていましたので、警告をした警察署名から、被害
    者の住所地が知られてしまうおそれがありました。
3)被害者の関与が強化されました。
  まず、「警告」をした時は、その内容及び日時を被害者に通知しなければならないとされました。
  また、警告をしなかった時は、その旨及び理由を被害者に書面で通知しなければならないとされま
  した。
  そして、被害者が「禁止命令」を申し立てることができるようになりました。
  → これまでは、警察主導で手続が進んでいましたので、警告や禁止命令をする/しないの基準が
    曖昧でしたが、警察が被害者に対応しなければならない法的根拠ができたことで、その改善が
    期待できると思います。
4)「国及び地方公共団体」が、被害者に対する婦人相談所その他適切な施設による支援に努めること
  になりました。
   また、「民間組織活動」の支援等を図るため、必要な体制整備や財政上の措置を講ずるよう努め
  ることになりました。
  → これまでは、法律上規定された相談窓口は警察だけでしたが、敷居の高さから相談に結びつか
    なかった被害者の方は多いのではないでしょうか。
    行政や民間というソフトな窓口を広げることを努力規定としています。

ストーカー規制法は、必要に迫られて急ごしらえで成立した法律ということもあり、長い間、法改正が求められていました。
2013年の改正も一歩前進だと評価できますが、SNSによるメッセージが規制対象に含まれていない等、今後も時代に合わせた 改正が期待されています(法律の全体像については事務所のHPに掲載しています)。
http://mimosaforestlawoffice.com/dv_stalker.html#2


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